激「落ち」くん消しゴム、受験生も大丈夫? 開発元に聞きました 合格祈願菓子の対極、例年この時期話題に

 

 

激「落ち」くん消しゴム、受験生も大丈夫? 開発元に聞きました 合格祈願菓子の対極、例年この時期話題に

これが「激落ちくん消しゴム」

 

 

 毎年、受験シーズンになると話題になる消しゴムがあります。その名も「激落ちくん消しゴム」。スナック菓子のカールが「ウカール」(受かる=合格する)になるなど、名前をもじった合格祈願のお菓子が増えますが、その対極にあるネーミングです。「縁起が悪い」といった声の一方で、「これを使うくらいのメンタルが必要」「願掛けとか験担ぎとかしてると落ちる」といった意見もあります。開発元はどう考えてるのか? 話を聞きました。

激落ちくんとは

 もともと「激落ちくん」といえば、家庭用品メーカーのレック(本社・東京)が1999年から売っているメラミンスポンジです。関連商品を含めると累計販売が10億個を超えるというヒットシリーズです。

 商品名をめぐっては「消スポン」「スッポンジ」「スポンジママ」といった案もあったそうで、「激落ちくん」は挑戦的すぎないか、という懸念が社内で出たそうです。「劇的に落ちないじゃないかというクレームが来たらどうするのか」。そんな心配もあったそうですが、口コミで評判になり、取り越し苦労におわったといいます。

 そんな激落ちくんの名を冠した消しゴム。発売から10年以上が経ちますが、順調な売れ行きを保っているそうで、特に新学期前後の3、4月は販売数が2割ほどアップするそうです。

ネット上の声は

 毎年、センター試験や高校入試が近づいてくると話題になる激落ちくん消しゴム。今年もネット上ではこんな声が上がっています。

 「受験生に激落ちくん消しゴムは縁起悪い」
 「縁起が悪いとか言うやつは受験なんぞしない方がいい」
 「模試の結果がガタ落ちしたのはきっと激落ちくんの消しゴムを使ったからだな」
 「これを使うくらいのメンタルが必要」
 「願掛けとか、験担ぎとかしてると落ちるぞ」

開発したレックに聞きました

 開発したレックはどう考えているのか? 担当者に話を聞きました。

 ――企画したきっかけを教えてください

 「弊社で販売しているメラミンスポンジ『激落ちくん』の形状が、消しゴムに似ているということで企画しました」

 ――特徴を教えてください

 「消字率が高く、消しカスがまとまるタイプで、価格以上に高品質だと思います」

 ――どこで販売しているのですか?

 「ダイソー(100円ショップ)のみで販売しております。営業サイドでは売れるかどうか半信半疑でしたが、ダイソーの社長に気に入っていただき、製品化と導入が決定し、想像以上の販売数となっています」

 ――ラインナップを教えて下さい

 以下の8種類があり、それぞれ税込み108円です。

 激落ちくん
 激落ちパパ
 激落ちママ
 激落ちキング
 濃い鉛筆用 激落ちくん
 激落ちコーラ
 激落ちオレンジ
 ミントが香る ぱっちり激落ちくん

 

避けられる懸念は?

 ――名前を理由に受験生が避ける可能性もあると思いますが、そうした懸念はなかったのでしょうか

 「お客様からも同様のご意見をいただいており、受験シーズン向けに別ネーミングでの企画を検討しております」

 ――今後の展開の予定を教えてください

 「おかげさまで激落ちくんのキャラクターは消しゴムや掃除用品を通じて、広くお客様に親しんでいただいていると感じています。しかしながら、まだまだご存じない方もいらっしゃるので、認知度を高めるため、他社のライセンスキャラクターとのコラボレーション消しゴムの発売を予定しています」

 ――受験生向けにメッセージをお願いします

 「日々、大変な時期をお過ごしかと思います。私自身、受験勉強を経験した際、『ひょっとして無駄な時間を過ごしているのではないか?』などと考え、何度も投げ出そうとしたことを、今でもよく覚えています。ですが、つらくて苦しい受験勉強をやり通したことで、大きな自信と人間的成長をつかんだことも同時に覚えています。『激落ちくん』は、清掃用品として『汚れを落とし磨き上げる』キャラクターとして開発されました。そんな『激落ちくん』が、受験勉強を通じて人間としてブラッシュアップされていく皆様への一助になれれば幸いです。皆様のご多幸をお祈りしています」

 

 

 

withnews  2016.1.7